ムクナ豆を食べるには食べやすいように調理が必要です。
ムクナ豆の調理方法や、おいしくムクナ豆を摂取できる料理レシピをまとめました。


ムクナ豆の調理法

ムクナ豆は大豆に比べてでん粉質が多く、ソラマメやインゲンのような食感がします。 ムクナを食べる上で注意する点が2つあります。

加熱すること

ムクナ豆をはじめ豆は、膵(すい)蔵から分泌されるタンパク質分解酵素トリプシンの働きを妨げるトリプシンインヒビターという成分を含んでいます。生で食べるとこの成分の働きで消化不良を引き起こします。この成分は、熱によって失活するので、十分に加熱することが必要です。

L-ドーパに注意すること

ムクナを普通の食材として食べる場合、L-ドーパをよく取り除く必要があります。それは、L-ドーパを過量に摂取すると、吐き気・嘔吐などの症状が出現するためです。L-ドーパを適度に減らすための調理法は、お茶ノ水女子大学で、よく研究されています。それらの成果は2009年~2011年にかけて日本調理学会誌で報告されていますので、一部を紹介します。※

●ムクナ(八千豆)の生豆の一般成分とL-ドーパの測定結果※

ムクナの一般成分の測定結果から、小豆やインゲンのようなデンプン性の豆であることがわかります。ただし、5訂増補日本食品成分表の小豆やインゲン豆に比べて、たんぱく質・脂質が多い傾向にありました。

ムクナの成分

ムクナと小豆の成分グラフ

●調理のポイント(原文の一部を要約して引用)

・前処理として小豆以外の乾燥豆の調理と同じように、浸漬して吸水させます。
・八升豆の場合、90°Cで4時間の浸漬で効果的に吸水できます。(L-ドーパは生豆の40%まで減少する。)
・浸漬後に水を交換し、沸騰水で40分間、茹でるとL-ドーは生豆の25%まで減少するので、食用として利用できます。(茹でこぼしによるアク 抜き効果はあまりない)
・ムクナ八升豆)を煮ることにより、煮豆(味噌煮・醤油煮)、練り餡を、煎り豆粉からはクッキー(小麦粉との置換率は20%まで)、パウンド ケーキ (60%まで)、パン(30%まで)、(30%まで)などの嗜好性の高い(9段階嗜好意欲尺度食法で5以上)食品をつくることができます。
※参考と引用・参考:飯島久美子他(2009)ムクナ属マメの調理性に関する研究(第1報)日本調理学会誌vol.42, No.2 93~101

ムクナの調理法・料理

ムクナ豆の料理

料理名が入ります。その1

料理名が入ります。その2